マイナー種牡馬の矜持
エイシンサンディ
「中央のセイクリムズン」
現役産駒の稼ぎ頭は、さきたま杯で2着好走後、力勝負のプロキオンSでもまた2着。7歳シーズンも元気いっぱい。
父の名も上がって鼻高々だ。
エイシンサンディは、決して父の血を買われただけの種牡馬ではない。
母父はノーザリー。
牝祖フロリースカップからシラオキを経ない傍流的存在も、それはニホンピロウイナーやセイウンワンダーも同じ。
このラインはガーネットを経ており、一族にメイショウサムソンがいる。
サンデーサイレンス2世代目。同期はダンスインザダーク、イシノサンデーにバブルガムフェロー。SS前期のブレイク世代だ。
あまりにも有名だが、この馬は未出走馬。
中央の所属も、いとこのトーホウドリームのように大仕事をすることはなかった。
4連勝で桜花賞に挑んだエイシンテンダーが牝馬の代表産駒。
基本的に、数多存在する「兄弟種牡馬」にいい血統の馬は持っていかれてしまうため、マイナーな血統構成の繁殖牝馬が相手になる。
この馬は母父タイムフォーアチェンジ。テディ系でダマスカス直仔だが、印象的な存在ではない。
「母父ターナボス」
ミツアキサイレンスのこと。
ターナボスは、トウルビヨン系の超マイナー種牡馬。
父ブレイクニーはキングカメハメハの母母父ではあるが、同系パーソロンの仔とは比較にならないほど重厚。
このおじいさんがいたからこそ60回も走れたのだ。
ダート巧者が多いのは、単純にスピード不足だから。
ただし、この牝馬のレベルで母方の長所を引き出すポテンシャルは父似で侮れない。
隔世遺伝も…。
セイクリムズンも在来牝系。
いずれはお父さんに…。