チューリップ→桜
近年の桜花賞の歴史は、チューリップ賞惜敗組巻き返しの歴史でもある。
ジェンティルドンナ
名牝の時代を締める存在なのか、はたまた牝馬の時代を継承する1頭なのか。
そんな彼女を強くなるきっかけになったのが、いいメンバーが揃ったチューリップ賞。
ハナズゴールに瞬く間に突き放され、ここは叩き台だったジェンティルは4着。
勝ち馬が回避し、2着馬は距離不安のある中での再戦。
結果、タフな馬場で格の違いを見せる形で快勝。ライバル関係もガラリと一変した。
アパパネ・スティルインラブ
こちらも三冠牝馬。
チューリップ賞2着の共通項。
本命ハンターにしてやられたこともあり、似ている点だらけ。
妙に気になるライバルがいたのも同じ。
桜花賞は、時計もレースぶりも完璧。
何で負けたのか?それは桜花賞のために、ということでいいのだろう。
ニシノフラワー・ファレノプシス
乗り替わりと一変。馬体重もミソ。
ファレノプシスは、チューリップ賞に-10kgで参戦も4着。初めての敗戦を喫する。
ニシノフラワーは、負けると誰も思っていなかったが、結果はアドラーブルに完敗。
指定オープン時代には珍しい巻き返し劇と-12kgの究極の仕上げが、桜花賞激闘史に刻み込まれた。
騎手が替わったからこそ、秋以降も活躍できた。少女の可憐な姿の裏に、勝利への執念が見え隠れする。
チューリップ賞と桜花賞を連勝した馬は、GⅢ昇格後20年で僅か2頭。巻き返した馬が9頭もいるから難儀だ。おまけに、その2頭は2歳女王だった。
ここで連勝すると、もう一冠セットでついてくる。
ハープスターの快走は、遠征計画をより現実的にさせる結果となる。