秋GⅠ前半回顧
順当に収まった最初の3戦。
人気上位馬が勝ったというよりかは、一番強い馬がきっちり結果を出した感じ。
「こうあってほしい」
至極真っ当なGⅠレースらしい展開に、強い競馬だったという満足感がファン、関係者すべての共通認識。
シーズン序盤は、上々の滑り出しとなった。
3レースに共通する強いとファクター。素晴らしいのは、一番体調の整えにくい秋口のレースで、春の強さに安定感を上乗せできたこと。
エピファネイアは、世代のトップホースだから連勝も当然なのだが、その前の2レースの勝ち馬は前哨戦で敗退。
勝ち馬の強さも目立ったから不穏な空気にもなったが、押さえるところは押さえるという内容の競馬で他馬を完封した。
一方で、秋の天皇賞は1強が崩れた競馬。
勝負師の中には、エイシンフラッシュに期待を寄せる声も。
古牡馬の層が遠征・回避馬のいるせいで大分薄かったので、ジェンティルの東京適性以前に、現状のこういった力関係であまりに過剰な評価がなされているから、弱くはないが、少々推しづらかった。
結果、本命、対抗馬ともにジャスタウェイに全く歯が立たず。ジェンティルとは初対戦も、衝撃的な結末に。
ハーツクライと福永祐一。もう負けたくない、という強い意志が走りに現れていた。
が、勝ち馬JC回避を早々に表明、凱旋門賞組は暮れの大一番に照準を絞った。
チャンピオン路線は少々消化不良だ。
最後に先日のエリザベス女王杯。
残念ながら、重馬場のGⅠだと格相応の走りができそうなのは3歳馬だけで、結局掲示板に4頭載った。
秋天と似た構図は、3歳どうこうよりGⅠ級の古馬が今日本に少ないことを暗示している。