クラシック展望②
まずは、きさらぎ賞。
ここは勝負のつく一戦ではなかったから、互いにダメージは最小限だったように思う。
競馬が上手いとは言えないバンドワゴンを、巧みなエスコートで幾分ズブめのトーセンスターダムが交わしたという結果から、大舞台で変に細工をして惨めな姿を晒すような愚策が禁じ手であると、きっちりと陣営が把握できたなら、あとは念入りな準備をするまでだ。
ポテンシャルの差は着差分だけ。トーセンの半歩リード。
先日の共同通信杯は、前週のクイーンCでがっつり行きたがっていったものを見事に抑えこんだベテランの手腕も高い期待に繋がった。結局、蛯名騎手は変則開催の重賞を全勝した。
イスラボニータは、負けてはまずい条件を勝ったまでだが、そこは他より1kg重い斤量。55から56ではなく、それが57に変われば、つまりクラシック本番での負担重量と同じというのも強調点。
より自分の形をはっきりさせた感じで、追い込む競馬を選択することは考えにくい。
フォーエバーモアのレースぶりに関しては、序盤こそ危なっかしかったが、脚質面の特性か安定感があった。
お互い、自分から動けるのは大きい。
その他条件組では、新馬勝ちのレッドソレイユと平場ながら好カードの東京1800戦を勝ったロサギガンティアというチーム藤沢の2頭。
あと関西馬から、春菜賞のヤマノフェアリーと渋い梅花賞の勝ち馬ヤマノウィザードは押さえたい。
後者については、負かした相手がもう次戦で2頭も勝っているから要注目。
天の配剤は、人気馬の才能を際立たせたが、負け組の現時点からの軽視も早計すぎる。
あの雪にも、きっと意味があるはずだ。