POG反省会
POGを特集した1年前の競馬誌を読み返してみた。現在クラシック有力候補の写真も当然あったが、見た目と結果が伴わないのが常。
デビュー前の馬が10頭近く小さい写真に加え、その成長過程や特長が30字程記された小冊子の中では、あのハープスターでさえ2次候補の1頭に過ぎなかった。
幾らか丸みを帯びたラインからは、牝馬らしさよりは距離耐性の不安が見受けられ、マイラーの可能性をほのめかす育成者のコメントまであった。
母父はファルブラヴ。納得だった。
でも、松田博資厩舎の活躍馬には見た目の地味な馬が多い。
アドマイヤムーンもそう。決め手のありそうな体でクラシックを戦ったが、見せ場止まり。
古馬になってGⅠを勝てるようになった頃は、馬体の迫力は増したが、返ってキレる馬という印象は薄らいでいた。
ハープスターとそんなムーンの完成期の姿がダブる。
距離不安がなくなれば、もう怖いものなどない。
また、後の2歳女王の個別紹介はなく、2011年産馬の父親別産駒一覧の中に小さくレッドリヴェールという文字を見つけた。
ステイゴールド産駒の見極めは、実に難しい。
モンドシャルナは、この一族特有のバネを感じさせたが、今2勝目を挙げるのに四苦八苦。
そのすぐ下には、トゥザワールドの気品あふれる姿が映っていた。
ロゴタイプの半妹はパワフルさを覗かせるも、ズブさの方が先行して未勝利のまま。
前者には騙されず能力差を捉えられたが、後者にはまんまと騙された。(笑)
何を反省すべきか。
結局は、血統の華やかをいかに無視できるか。先入観は大敵。
鬼に笑われる遥か前から予習復習に励むのが、競馬社会の春なのだ。