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血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

NHKマイルC -回顧-

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東京のマイルで1分34秒の壁を突き破って押し切った。ミッキーアイルの功績は、偉業とも言える。
前々年も人気に推されながら逃げ切り楽勝を決めたカレンブラックヒルはいるが、勝ち時計は良馬場では平凡もいいところの1:34.5。
彼は先日復活勝利を挙げたが、馬場差や競馬場そのものの差はあっても、1:34.6。

マイルGⅠで逃げ切れれば、確かに総合力が問われる距離だから、当然決まれば一番強いと言えるが、如何せん勝てる確率が、粋のいい戦法の割に低すぎるから、みんな敬遠するのだ。

ここで引き合いとして出すことが適当かは判らないが、ニッポーテイオーがはるか大昔の安田記念で、ダイナアクトレスの追撃をしのぎ切った際が1:34.2だった。当時としても、特別速い決着ではなかったから、時代がどんなに経過しても、逃げ切りに制約が多いことは不変の真理。
この馬場だから、当然勝つにしてもこのくらいの時計になることはわかっていたが、速くてもダメ、遅くてもダメという、ギリギリのラインがレコードタイムに少しでも近づいたことは喜ばしい。
それを知っていようがいまいが、歴史が証明してきた
「東京マイルの壁」
は皆の共通認識。数少ない逃げ切り勝ちの馬は、いつの時代も勇敢なヒーローとして迎え入れられる。痛快だ。

ロックオブジブラルタルの肌にディープインパクト。
ミッキーアイルの未来を血筋から推測するのは容易だろうが、その性質は彼らとはまるで違うのだろう。
もし血のなせる業と言い切れるものがあるとすれば、それは人気に応えるために否応なく生じる人間側の焦りを消し去る勇気を与えてくれることだろうか。
名馬の血には、人間には計り知れない不思議な力が宿っているもの。1番人気だったことに意味があったのかもしれない。

超人気薄が最後突っ込んできたが、好調の関東騎手に関西馬なら納得か。タガノブルグは、ミッキーアイルの逃げ切りを信じられたなら、真っ先に買いたかった馬なのだが…。
勝ち馬のレースとして展開された競馬。
ダービーはおろか、他距離においてもこの結果は直結しないように思う。
クラシック本戦に挑戦し、マイル適性を確認できた4、5着馬にはまだチャンスはあるだろうが、それ以下のグループは再鍛錬が必要だろう。

 

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