東京優駿 -予想-
イスラボニータ以外はみんな怪しい。
皐月賞で連勝が止まった馬や、トライアルでやっと実力が判然とした馬ばかり。
また、レッドリヴェールを推す場合、ウオッカが必ず引き合いに出されるのだが、ここに至るまでに2度完敗しているウオッカと比べ、レッドリヴェールはハイレベルの重賞を徹底管理の下、先々を意識して使われている点に、明らかな狙いの差を感じとれる。正直、どちらがいいとは言い切れないが、1戦必勝だと、2戦目は苦戦を強いられることが多い。
一方、イスラボニータは…。
新潟2歳Sは、結果に不満もなければ、よく走ったわけでもない、まだ開眼前の敗戦。
その後、秋の東京で勝負強さを見せ結果を出して、一叩きされて皐月賞を快勝した。強調材料は、東京を中心にその一戦以外負けていないこと。
しかし、それ以上のアドヴァンテージはない。高速の中距離戦は歓迎だが、コーナー4つで緩急も問われる可能性のある2400M戦がベストという見立てには、少々無理がある。
そこで皐月賞の結果を再検証してみたが、結論は、ここで優勝候補となりうるのは、上位4番手に入った3頭だけという見解に落ち着いた。
他路線組や着外組も検討の対象に組み入れたものの、あくまで着拾いの候補に過ぎないといった印象。
奇手の使いどころはまだ先とみて、愚考は百も承知で、橋口弘次郎調教師が男を上げるシーンに1票を投じたい。
ワンアンドオンリーのデビュー戦を見返してみたのだが、ほぼ間違いなく次も負けるだろうという10番人気に相応しい内容の12着。季節も体調も馬場適性も、全部ダメだったようだ。
9月になり、秋の阪神2戦目、キャリア3戦目の1600で上がり33.4の末脚を見せ勝ち上がった。
しかし、その後については、ハーツクライの仔だから…、くらししか理由が見つからない。
2000初挑戦のラジオNIKKEI杯を快勝。弥生賞は僅かな差で負けて、皐月賞は不本意ながら、後方待機から上がり最速でゴール前追い込んで4着。
母はタイキシャトル×ダンチヒのスピード配合も、3代母アンブロジンはノーリーズンを産んでいる。
ただ、距離延長に耐えうる決定打にはならないし、ヘイローの3×4のおまけつき。
だが、それを除くと、タフな競馬に向き、上がり勝負にも対応できるクラシック型とも言える。
この世代の特に男馬は、どこかを持ち上げても、またどこかに穴のある馬がほとんど。
個性では、どうしてもレッドリヴェールに劣ってしまう。
ダートを使われた馬が、中山の重賞を勝っていたが、ともにダービーに縁はなく、早熟でどっちつかずのよくわからないまま終わりそうな配合のワンアンドオンリーが、ダービーの有力馬である。怪しいけど、こんな馬にミラクル男が乗り込んだならば…。
横山典弘の本当の意味での恩返しとは?
「勝っている男しか知らない、勝ち方がある」
馬の力で勝たせてもらった5年前とは、立場が違う。
そう、昨年の優勝騎手と同じように。普通に乗ればいい。