新種牡馬考察
今年の新種牡馬は、斜め読みを助長するアウトローが揃ったという印象がある。個性派の出現は、みんなが望んでいる。
キンシャサノキセキ<父フジキセキ・ヘイロー系>
南半球産のハンデをものともせず、NHKマイルCでも3着した。だが、高松宮記念連覇の名馬にまでなるとは思わなかった。坂も回りも騎手も全て違う条件での連覇。その価値は大きい。
気難しさがあって、距離への耐性を求めなかったのもよかったか。
プレザントコロニーとリファールの血が、どう機能するかが鍵。父はその影響が大きかったから、1600もまともに走れなかった。
母ホットプレイのタマモホットポット(牝)は期待できる。
ハービンジャー<父ダンシリ・ダンチヒ系>
キングジョージ覇者来日。昔よりは、血統の質が軽くなったこともあり、異国の馬でも本質的な差は小さくなった。
が、ノーザンダンサー系3本を主成分とする、いかにも欧州血統といった配合は、その血を好むサンデー系とは相性もいいだろうし、配合しやすい側面は認めるが、如何せん血が偏りすぎている。
ノーザンダンサーの血は、日本の強い馬にも必ず入っている。ひとまず、エピファネイアの半弟・クローディオの動向を注視したい。
ヴァーミリアンとカネヒキリも産駒がデビューする。真価はダートでこそだろうし、クラシック向きは滅多に出さないとは思うが、妙に惹かれるところもある。鈍重に見せない中型馬が出るかどうかだ。
他にもワンダースピード・ワイルドワンダーらもいて、ダート戦線は楽しみ。
ブレイクランアウトは芝専門だったが、こちらもダート向きの印象。芝の重賞級が出れば、父の名も上がる。