予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

エルムS -予想ー

読了までの目安時間:約 2分

 

新装後最初の重賞。
GⅠ馬2頭が7月のローカル重賞に出てきた事は、素直に喜べない部分もあるが、重賞馬が揃いも揃って11頭参戦。残る2頭もクラシック指向の血統馬だから、いつその仲間に入ってもおかしくない。
こういう時は実力勝負だろう。斤量利はない分、GⅠや海外遠征によって、スキルアップが多分に期待されるブライトラインから狙いたい。

ブライトラインの弱点は、なんと言ってもその気難しさ。
数々の名手を手こずらせ、折り合い重視の芝マイル戦線参戦時は不発の連続。
ところが、ダート戦に矛先を向けた途端、好位抜け出しの形で勝負できるようになった。
いい脚が一瞬というのは同じ。よって、昨年のエルムSなど楽勝だと思ってみていたのだが、思わぬ高速決着の影響かジリジリ…。
1800MのみやこSを勝った時は、ちょうど鞍上が絶好調だったからうまく距離をこなしたが、直線が長いと終いはジリに。
日曜日の雨予報はプラス。前記の2つの重賞は、ファルコンSで初重賞制覇した時と同じく、雨の影響が馬場に出ていた。雨男ぶりを発揮したい。リフレッシュしての参戦は、気性面からも買い材料。
ちなみに、初勝利した3戦目の稍重の競馬で2着だったのは、先週の主役ラブイズブーシェである。是非ともあやかりたい。

 

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函館記念 -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

先週の七夕賞に引き続いて、夏の名物ハンディキャップ重賞が今週も開催される。
如何せん、このレースの荒れ方は時に常軌を逸した奇想天外な結末を迎えることもあって、歴史的事件の巣窟とも言える、日本競馬の中でも最も特異なレースである。

同一の平地重賞3連覇を成し遂げたエリモハリアーの名を冠したレースがこのレースの直前に行われるのだが、この馬の凄さは、1番人気に応えた2006年の勝ちタイム2:05.1という、国内ではまずお目にかかれないような競馬にフィットした鈍重な印象とは別のところにある。
ジェネラスの仔で、当然洋芝専門にシフトして何ら疑問はないのだが、あと2つの勝ち時計が意外と速い。
2005年が2:00.6、2007年は2:02.8。
3連覇を決めた年の場合は、恒例のステップ競走である巴賞に札幌記念以来の休み明けで挑み、勝ち馬から1.5秒差の殿11着と敗れた直後に巻き返したもの。
その上、彼の鈍重な印象に真っ向から否定するパフォーマンスをこの後披露したのだ。

この年の毎日王冠4着時の1:44.5という走破時計は、レコード勝ちしたチョウサンから0.4差。
翌年、レコード決着となった秋の天皇賞は11着ながら1:58.3という自己最高記録で走破し、また翌年の小倉記念で5着した時にはそれにわずかに及ばない1:58.4ではあったが、この時エリモハリアーは既に9歳になっていた。
エリモハリアーが、総合力でこのレースを制したという何よりの証だ。

七夕賞と同じように軽い斤量の有力馬が少ない。
3歳牝馬のバウンスシャッセに51という斤量は、可もなく不可もなしの妥当な設定。別定戦と差がない点が、むしろマイナスなほどだ。
案外、洋芝の渋った馬場は持ち堪えられない可能性は、札幌2歳S惨敗に見え隠れしている。3番手にしたが、微妙な予報も出ている。

エリモハリアーを引き合いに出したからには、
2000M 1:58.6
2400M 2:22.9
という洋芝巧者にしては、まずまずの時計を函館記念出走後の中距離重賞で記録したアンコイルドの存在を見逃すわけにはいかない。
本命の理由は、血統と戦績の両面でエリモハリアーに酷似する部分ともう一つ、その特殊性が連続好走の要因を生む古馬中距離重賞のリピーター率の高さに求めるところが大きい。
昨年、同じ競馬場の重賞で時計差7つ以上の競馬をともに好走した3頭は、いずれも中央場所の重賞を勝っている。この馬だけ格が落ちることもないわけで、京都大賞典の内容も素晴らしかった。
昨年と同じような結果だった巴賞は、勝浦騎手がテン乗りだった影響もある。結構、タフな追い方をしないといけない馬だ。2度目で一変に期待。
何だかんだで先週も馬券に絡んだ中山記念組は、流れが止まるまでは押さえたい。重になると流石に辛いが、ダークシャドウの底力は侮れない。

 

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七夕賞 -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

福島記念で快走した2頭が、酷斤にも近い58を背負う。
今やGⅠ馬が別定重賞で背負うくらいの重量なので、多少の割引は必要だろうが、買い材料がないわけでもない。

ここまで中距離重賞でことごとく馬券になっている中山記念組であることに加え、ラジオNIKKEI賞の時計から勘案すると、このコースにおける持ち時計1位、2位の馬なのだから、軽視する理由はない。この点に関しては、少なからずお天道様とにらめっこしないといけないわけだが。

21世紀の馬場造園課の管理技術向上は目覚ましく、コースごとに理想の馬場造りをするノウハウを手にしようとしている。善後策が裏目に出たとしても、先週と馬場が一変することはないだろう。

さて、その雨なり風なりの影響に関して、勝手な考察をしてみた。
土曜日の開催に少なからず影響が出るような台風の進路ではあったが、現状もう一雨ない限りは、さして先週末とは差のない高速馬場でレースが行われることになりそう。季節柄いつ何時大雨が降ってもおかしくないが、予報では開催両日は台風一過の青空が広がり、真夏日になるとのこと。

だから、土曜日の朝の回復状況によって、日曜日の馬場状態が変わってくるということはない。
土曜日の午後に中距離戦が3鞍組まれていて、日曜日にも4鞍の中距離以上の番組があって、その後に七夕賞が行われるという流れから、荒れ馬場へと変質する可能性を推測しても、あまり意味をなさなくなったのだ。

雨に対する読みが先週は外れたから、全く説得力のない根拠ではあるが、ローカル戦では馬場状態に臨機応変に対応するのが鉄則。
今回予想される馬場コンディションと似た、高速決着の重賞を勝った馬がこの中にいる。
稍重の小倉記念でレコード勝ちしたメイショウナルトである。

先行策からの早め抜け出しが勝ちパターン。
これで今回もライバルとなるマイネルラクリマとの競り合いを回避し、完勝した。
その時に比べ3kg増も、騸馬にとっては、これそのものが大きく影響するとは思えない。リズムを崩しかけているのは事実だが、この馬には1角までの距離が取れる、こういうローカル2000が最も合うだろうと思われる。自分で思うように位置を取れるからだ。

地元での競馬でここまで磨き上げた勝負勘を田辺騎手には、如何なく発揮してもらいたい。テン乗りの方がその良さは活きるだろう。
先週の2重賞がそうだったが、ハンデ戦では少しでも軽い馬の方を選ぶべきだ。新装開店の札幌から世界に羽ばたこうとする少女もいるわけで。
しかし、今週はその斤量に恵まれて狙える馬が見当たらない。
55でディープらしくないタイプのニューダイナスティに、第二のダノンバラードの可能性を信じて対抗に。あとは、パラパラと流して高配当ならニンマリだ。

 

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プロキオンS

読了までの目安時間:約 2分

 

ここは素直にベストウォーリアから。それでも、1番人気になるとは限らないが。
ここまで見事に勝ちと負けのリズムを繰り返している馬だが、1400Mの高速決着が一番得意そうで、実は当該距離3戦1勝という案外な戦績の持ち主でもある。
まあ、2敗したのは若い時期だったから、特に気にする必要もないだろう。
その点からも、ベストウォーリアという馬が血統の印象から受ける、案外の早熟性というような、昔よく見たボールドルーラー系の成長力の乏しさからは、縁遠い存在だと言える。

TVで見た、雨の大井でのカゼノコ・ハナ差差し切り勝ちに、妙な勘繰りをしてしまいそうになった反省の意味も込めて、昨年の2歳王者もこのような成長曲線を描いてもらいたいと願っている。

本命の最大根拠は、勝った内容より、負けた東京マイルの2戦にある。
フェブラリーSはスローより揉まれたこと、前走は時計が出る馬場で競り合いに持ち込まれて、それぞれ期待を裏切っている。
こう見てしまうと結構危ないタイプにも思えるが、向こう流しと最後の直線の長さが大きく変わらない上、
アジアエクスプレスのように馬込みから競馬するのが、今回初めてでもないのだ。
だから、大丈夫だと思うし、例のリズムはまだ続くと見る。渋馬場なら頭固定。

 

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CBC賞 -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

函館スプリントSとは異なり、特段実績のある馬はいないし、また極度の不振に陥ってしまったベテランもいない。
実力伯仲のハンデ重賞。好きな人にはたまらない条件であり、雨というファクターが無限の想像力を掻き立てる極めて難解な一戦だ。
おまけに、牝馬の方が適性も勢いもあるから、それが人気とリンクすることは容易に想像がつく。
故に、とてつもなく難しいレース検討となるわけだ。

近走での好走実績のある有力牝馬4頭は、
・ルナフォンターナ<半兄・フリオーソ>
1400M以下では6勝2着3回 3連勝中
・ベルカント<52・乗り替わりなし>
1400M以下全4戦で連対 重賞2勝
・リアルヴィーナス<50・急坂コース2勝>
1400M以下3勝
(ネオユニヴァース産駒ながら、葵Sは1:07.5の好時計勝ち)
・エピセアローム
1200重賞2勝
(2012年スプリンターズS④<レコード決着>)

と、軽さと重厚さも兼ね備えた実力馬ばかり。馬場悪化も想定されるので、これらを軽視することが悪いとは思わないが、この実績が男馬のものだとすれば、切る材料などないはずだ。
ただし、先週のこともあるので、全幅の信頼とまではいかない。疑い出せばキリはないが、勢いのある55の実質トップハンデであるルナフォンターナ以外は、重馬場になったら少し狙いにくいか。
敢えて兄の名前も記したのだが、同じ勝負服のムーン産駒・アルキメデスとも配合が似ていて、彼もまた、稍重の中山記念で好走していた点から、柔軟に対応できる可能性はある。

昨年のスプリンターズSは、ロードカナロアとハクサンムーンの一騎打ち。
ただ、各馬のその後の成績を見ると、これが案外なもの。ロードカナロアは別格として、それに追随したハクサンムーンを始め、この組は、不利もあり7着だったグランプリボスくらいしか芝で結果を残せていない。
更に、今年の短距離GⅠがともに不良馬場だったせいもあるのか、そこを使ってきた組がどうも冴えない。

スプリンターズSでは、僅差の3着と健闘を見せたマヤノリュウジンも例外に漏れず。
だが、父キングヘイローに似て、妙に人気になると粗忽な面を見せる部分があって、こういう場面こそ出番ありとも言える。
中央では4度1番人気になり、たまたまだろうが、1回だけ人気に応えた時が重馬場。
前回まで、ずっと良馬場での競馬だったから、血統のイメージ通りに渋った時は買いたい馬だ。

年に4回くらい使えればマシ、というほどの虚弱体質からは脱し、相変わらず順調には使えていないが、勝ちたいレースに絞って使ってきた点は強調材料。
昨秋のような接戦でこそ出番があるタイプだろうし、男の意地に今週も期待。小牧騎手が妙にと言ったら失礼だが、結構乗れているのは心強い。

 

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