新馬回顧 11/2・3
土曜 東京
1800は人気薄の台頭。シーザスターズ、ハーツクライの末脚に屈す。
勝ったストロベリーキングの4代母はワンスウェド。きっと何か特別なものを秘めているかもしれないが、全能力は不明。
1400も、エビショー×(外)がまたしても人気に応えられず、という展開に。代わって2番人気のカラダレジェンドが圧勝。フレンチデピュティ産駒。馬名の由来はドイツ語で冒険。
京都
逃げなきゃだめな芝を、リキアイワカタカ産駒の2番人気サンシカゴが逃げ切った。2着は急逝したオレハマッテルゼの仔だったが、1番人気が3着に入ったので波乱ではない。勝ち馬が強すぎた。
ダートでは、ベストルーラーが圧倒的支持に応えた。どうみても1800くらいが合いそうな血統構成だが、この先の楽しみということで。オープン級か。
福島
スプリント戦だったもののハーツクライ産駒が勝利。人気に応えたカレンブランブルーは安田隆行厩舎。成長が楽しみだ。
日曜一番手、京都の1600牝馬戦は一桁台のオッズだった2頭が消え、その分4番人気・アルトゥーナの末脚が際立っていた。
エクセラントカーヴの妹で、またハーツクライ。身が入るまでは我慢。
1800戦は混戦。結果、外国人騎手の積極策が功を奏し、早め先頭からアルティメイタムが押し切った。
ディープスカイ産駒の傾向を掴む意味でも、気になる存在。
東京ダートは、どう見ても仕上がり途上のアジアエクスプレスがモノの違いを見せつけた。ヘニーヒューズ産駒。完成形を早く見たい。
芝の方は、大混戦の入線も人気のオメガハートロックが、最後頭一つ抜け出した。人気薄のネオの仔を狙っていたのだが…。
新馬回顧 10/26・27
土曜京都は、ともに重で内回りの競馬。
1400は逃げ切り。不良の競馬を勝ったことのあるアドマイヤジャパン産駒ダンツキャンサーがデビューウイン。
2000戦は、良血モンドシャルナの走りが注目の的に。見事人気に応えた。
馬体から非力な印象を受けるも、この血統の馬場適性の方が上回った。
高速馬場の方が苦手だろう。父のいいところが前面に出るのはウインドインハーヘアーの仔の特長。
故に、重賞ではまだ厳しいか。
東京の芝は不良。
1600はチアズブライトリー産駒のカッテが勝利。母父ミルジョージということもあり雨馬場は歓迎の口。適性の差は歴然。
一方、1400戦も同じような一団の展開だったが、ブラックシェルの半弟ゲットアテープが全ての面で他を上回る競馬で初陣を飾った。ディープ産駒で、当然距離延長が望ましい。今週の一番馬。
新潟ダートは不良で、ナモンレジェンドが直線突き抜けた。アドマイヤドン産駒は時たま走る。
翌日は晴天。東京は午前のレース。
ダート1600は大型馬の一騎打ち。ジャッカスパークの父、母父はともにダートチャンピオン輩出の種牡馬。この路線のトップを目指したい。
芝2000の新馬が行われていた時点では、ほぼ良馬場だったか。
インを鋭く伸びたラングレーは、キズナと同配合で、かつ曾祖母はミエスク。この距離が合う。
京都の芝は朝から良。内回りの1600はハイペース。が、オーシャンヒーローの逃げ切り独走。渋い牝系にJC馬の父。しかし、この馬はマイル近辺で活躍するスピードタイプだろう。
稍重のダートは人気のゼアミが出遅れて2着。ゼンノジェネラル(父トワイニング)が逃げ切った。
新馬回顧 10/19・20
土曜の雨の影響は限定的。
京都は内回りの1400戦。小差もキレ味鋭く人気のノボリレジェンドが能力の違いを感じさせる内容で快勝。ディープ産駒。
一方、東京の牝馬戦は人気馬総崩れ。勝ったスイートガーデンは、ブラックタイド産駒で逃げ切り勝ち。どうも先行タイプでスピード型が多いようだ。
順番では最後となった1800戦は、どうも1頭しか強い馬がいなかったようで、ロジテーストが大外を豪快に伸びて快勝。
ダイワメジャー産駒だがこの馬は444kg。個体差によって、差し脚に魅力のある馬も出てくる。やはりサンデー×ノーザンの配合なわけだから、万能血統ということだろう。
雨の日曜日は、人気馬が強い競馬をした。
東京1400戦の2戦、芝(重)よりダートの方が時計が速かった。
しかし、芝は堅く収まった。勝った1番人気のノーステラスはロブロイにジェイドロバリーの肌。2番人気で2着に入ったサンキュージョンはバリバリアメリカンの外国産馬。ダートというか洋芝というか…。勝ち馬は良でも期待できる。
京都は少数精鋭。重馬場の中、明らかに展開利と馬場適性があったリバーソウルをトーセンスターダムがゴール前交わして人気に応えた。この高馬は馬格があって、走るフォームも美しい。春から走る牝系だけに、今は無理使いすべきではない。池江厩舎の中心馬になれる。
東京ダート(重)はパイロ産駒が、京都(不)ではシニスターミニスターの仔が穴をあけたが、やっぱり馬場の影響が大きかったのだろう。
新潟(稍)ではスティンガーの息仔キングオブザサンが人気に応えた。中央場所デビューでもおかしくない才能にも映った。好素材。
新馬回顧 10/12・13・14
土曜京都マイルは、東京のダート1600の新馬が1:39.6だったので0.5しか違わないタイムの決着に。
勝ったダイワマッキンレーの母は底力型のノーザンダンサー系の同系配合が施されており、大化けもある。
前述の東京と京都1400のダート戦は、それぞれ晩成型が勝利した。
東京では、カーボンタイクーンが末脚で他を圧倒。距離はこの辺が合いそうなフォーティナイナーズサン産駒。陰ながら応援したい。
2000の新馬は、母ブラックエンブレムのディープ産駒とステイゴールドのワンツー。平均ペースの好時計決着。
豪快な末脚が目立った人気のテスタメントは、小柄だった両親の血のせいか、この日は430kg。
脚質も含め、全てにおいて変化の少なかった父とは違い、母が好位抜け出しを図ったあの日のように、スピードを活かして勝負する中距離馬に育つだろう。秋以降に期待。
日曜の京都ダ1800で人気に応えたテレグノシスの甥パッシングブリーズが、決め手の差を見せた。堅実な馬だろう。
芝2000で快勝したエイシンアロンジーは父シーザスターズ。JRA初勝利となった。
牝系はダート向きの種牡馬が多く、末の活かし方には工夫が必要。第二のエイシンフラッシュか?
東京芝は、キングヘイローの減量馬がペースを作り、最後はもう一頭が差してきて穴をあけた。
快勝したダイワソフィーは、即オープン通用の予感。
ダート戦を勝ったプリサイスエースは血統のバランスがとれていて、じわじわ成長しそう。
月曜は、東西とも人気馬総崩れ。
京都は低調だったが、東京で勝ったベストリーダーは、昨日のリプレイのような見事な好位抜け出しをみせた。
凱旋門賞回顧
チームジャパンは完敗。
テン乗りであくまでも牝馬チャンピオンに過ぎなかった対抗馬に跨り、実に落ち着き払った競馬で、レースを完全にコントロールしたジャルネ騎手と末恐ろしい才能を秘めたトレヴに、ただただ驚愕するより他なかった。
素晴らしい。オルフェを渋馬場で相手にしない馬なんて、今世界を探しても彼女以外には存在しないだろう。
一方、上昇力という点で疑問があった日本馬。
重馬場の前哨戦で消耗してしまったかどうかより、仕上げ方が日本式ではこの団子状態の多頭数の競馬に耐えられない。
言いたいことがある。
体重が30kg増えたとしても、体調さえよければ日本馬が反応の差で負けたりはしない、と。
そして、何よりもオルフェーヴルにはスパーリング相手がいなかった。
競馬に行って強い馬なのに、本当に強いと言えるライバルはここ2年でジェンティルドンナくらいしか現れなかった。
闘争心を点火する材料がなければ、最強馬とてアクシデント続きの流れの悪さは断ち切れない。
これも試練だろう。
去年からずっと牝馬に負けていた。
女に弱いなんて、ちょっと泣かせる男だ。
キズナもライバルはいなかったと言える。
後ろから行って勝負になる程度のメンバーしかダービーにはいなかった。
惜しむらくは、オルフェーヴルがライバルでなければ…。
早く仕掛けるしかなかったトレヴとオルフェの存在感が、ゴール前の脚勢に出た。
決して、圏外という力関係ではなかったはずだ。
先行して後続を抑え込めるような、日本馬らしい快活な競馬をする才能が一年でも早く現れてほしい。
何故なら、そんな馬を負かせるほど欧州の馬はスピードがないからだ。