予想、回顧、コラム

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

新馬回顧 9

読了までの目安時間:約 2分

 

8/2 土曜
雨の影響は最小限に止まった小倉。
1着同着となった芝1200は、ホワイトマズルの牝馬とメイショウボーラーの騸馬が初勝利を分け合った。

関東ローカルも開催替わり。新潟1400は、人気のディープ牝駒・メイショウメイゲツが万全の抜け出しで快勝。ドイツ牝系で、兄弟は皆1勝以上挙げている。
一番のスタートを決めた馬と出遅れた馬のワンツーだった札幌1200戦は、勝ったシンフォニアの強さが際立った。ノーザンダンサーとプリンスリーギフトのクロスを持つバクシンオー牝馬。ゴールドシップには追い風か。

8/3 日曜
今週唯一の1800戦は札幌。
人気のトーセンビクトリー③が、直線でマイネルプロンプト②に寄られる不利があり僅かの差で星を落とした。2頭とも初勝利は近いだろう。それらを見る位置で立ち回り、スパートのタイミングでは少し遅れたアドマイヤガストがゴール前強襲してデビューウイン。みんなセンスが良すぎるのが玉に瑕だが、アウトサンデーのチチカステナンゴ産駒であるAガストの動向は気になる。

新潟1600では、ハーツクライの仔がまたしても人気のディープを撃破。
勝ったナヴィオンは6勝を挙げたユキノスイートピーの産駒で、重厚な配合から広い馬場の末脚勝負に向きそう。
1400戦快勝のトーホウハニーは、Sゴールド×Tメドゥーサで適性不明。ダートでも見てみたい。

小倉は今週1200のみ。重馬場。
九州産限定戦は、人気のSスクワート産駒の牝馬・エフェクトが快勝。その直後の混合戦も、人気のスウェプトOV牝駒のスノーエンジェルが楽勝。お互い馬場適性を味方につけたが、2歳Sでも注目。

 

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クイーンS -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

松田大作の逃げも田辺裕信の読みも決して間違った判断ではなかった。
しかし主役となったのは、いい馬に乗った時は最近きっちり結果を残している騎手たち。彼らが上位争いをすることで、至極納得のいく力勝負となった。

結果、本来は決まらない差し追い込み脚質の人気馬が勝ち切りそうなところ、セオリー通りに封じ込める普通の結果がレース史に刻まれた。勝負運は流れによるところが大きい。
池添、福永の頭の中にあるものを想像するに、それは全く違う視点で同じレースのことを思っているのだろう。
年も近い戦友が、もしも快挙を成し遂げたならば…。

1000M通過は57.8秒。1:45.7の勝ち時計とともにレースレコードでコースレコード。
1800重賞で戦う術を十分学習した上で、半姉レディアルバローザより更に小回り適性を上乗せされたディープ産駒は、上手に立ち回ってきたことが勝因にはなったものの、それが上手にはできない2、3着との適性の差と、しかしながら、前述のペースを考えた場合、5歳牝馬が充実期に入ったと考えるのが筋だろう。
昨年のこのレースで、中団から伸びあぐねた頃とは馬がガラッとよくなって、力勝負に向く姉のいいところが今のキャトルフィーユにも見受けられる。距離が伸びていいとは思えないが、まだまだ活躍できる馬だ。

ハーツクライのそれも元々はお手馬だったオツウの作ったペースで、自分の馬の良さをフルに発揮した福永騎手の冷静な騎乗もよかった。でも、今の自分は、無理やりではなく自分に向きそうな流れになることを望んで、しかしそうはならなかった松田騎手のあの乗り方を、どこかで密かに狙っている自分というものを作り上げてほしい。
ただ乗るだけでは勝てない凱旋門賞に、勝負しにいく姿勢で臨むというのが大切。
大一番の前に一瞬でも、親父の狂気的で天才的な発想が脳裏に浮かんでくるような過ごし方をしてほしい。
少しくらいヤバくてもいい。

さて、池添騎手に合っていそうなスマートレイアーや、これからのために何かを仕込んでおきたかった三浦騎手駆るアロマティコなのだが、やっぱり勝ち癖をつけないとダメなところで負けてしまう切なさが、言葉選びはよくないが騎手とそっくりだった。
お互い、馬体を離して勝つイメージがあるから、やっぱり札幌1800はタイトすぎるのだろうが、結果は他のコースでも同じだろうし…。

 

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新馬回顧 8

読了までの目安時間:約 2分

 

注目は7/26土曜中京の1マイル。世紀の最強配合馬と兄弟ともども高馬一族の1億円馬が対決。2頭仲良くゴールしたが、6、7着止まり。未だに何やってだか…、は勘弁願いたい。
勝ったヒルノマレットはカメハメハ産駒。ナムラコクオーの一族で兼用馬かもしれない。2着ウインソワレは、この中で一番出世してもおかしくないいい末脚を持っている。

福島1200Mはハナモモが勝利。夏の専門家の可能性も。ホワイトマズル牝馬は先週も中京1200で新馬勝ちしている。気持ちが結果に表れるタイプ。
札幌では初の新馬戦。独特の1500Mを人気の牝馬2頭がその順の通りゴールした。サブジェクトの妹は父ロブロイ替わりで自在性と器用さが勝敗の鍵を握り、エクセラントカーヴの全妹は体つきそっくりでまだこれからの印象。

7/27日曜
中京は直前に雨。芝1400戦は稍重。激しい消耗戦を制したロンバルディアは、完全ヨーロピアンの短距離タイプか。マンハッタンとマズルの仔は気負い方なども含め、傾向が似ている。
夏が合うオカノブルー系出身のマイネルシュバリエが、1800Mを逃げ切って人気に応えた。バトルプランの日本初年度産駒。ミスプロの同系配合馬で父はエンパイアメーカー。シュバリエの母ポリーヌもマルゼンスキーの強いクロスを持ち、実に興味深い存在だ。

札幌では雨の止み間に2鞍。芝1800は内をついた2頭の決着。シンコウラブリイの孫ジャズファンクはハービンジャー産駒だが、一族共通して気難しいマイラーなので短縮がいいはずだ。2着ウォーターラボも同型か。
トウカイバレットはダート1700(稍)で勝利。500kg超えで本格化か。

 

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中京記念 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

予想外に雨が馬場を濡らしたこともあって、想像以上の壮絶な差し追い込みの展開。3連覇のかかっていたフラガラッハが、特別悪い競馬をしたのではなく、サダムパテックにとっては、いい流れになったということだろう。これも想像以上にだ。

まず、恐るべき中山記念組の快走の連続性について触れておかねばなるまい。ダイワマッジョーレが人気面でも、また斤量面もしくは体調の上昇度と年齢との兼ね合いにおいて、同じ中山記念組であれば、そちらを好評価して然るべき部分があったのは紛れもない事実である。
ハンデ戦だから、そういった要素を切り材料にするのもアリだったが、中山記念7着馬(ジャスタウェイと1秒差)が今週も力を見せつけたわけだ。止まりそうで止まらないこの流れ。
そのメンバーで唯一重賞タイトルのなかったエアソミュールも、この中京記念と同じような接戦を制して、立派な男へと成長を遂げた。
新たなステータスが誕生しつつある。

さて。意外な性質が今回の勝者には付きまとう。だから勝てたのだという理由探し。
サダムパテックに田中勝春という不思議な組み合わせが、最近流行りつつある人馬一体型の究極系であるとは思わないが、稍重馬場のGⅠを勝った馬と勝つときは無難な先行策かゴール前強襲のどちらかというパターンの騎手のコラボは、想定を超えた破壊力を秘めていた。
例年通りにゴール前突っ込んでくるのが、中京記念の勝ちパターン。差し馬に有利となる時計を要する馬場状態は、今後とも必ず踏まえないといけない約束事だ。
急坂が苦手だの、重賞になると心許ないといった印象など、人気次第ではいくらでも買い材料になる。
乗り替わって3戦目。西園調教師の強かな戦略が、58の重荷を軽減した。
ただし、馬場がこうならなかったとしたら…。見事な復活劇を素直に喜ぼう。

よって、ミッキードリーム等うまくいった部類のグループや、内に入って差してこざるを得なかったダイワマッジョーレ等の人気上位勢の凡走についてこうすべきだったということもないレースとも言える。
1000M通過60.1秒。これで内から抜け出すことでも敵わない特殊な馬場では、評価のしようがない。
だが、マジェスティハーツが今回マイルで内をついて伸びた内容の評価だけは、簡単にできる。最初からそうすりゃよかったのに…。今からでもまだ間に合う。

 

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2歳馬選定①

読了までの目安時間:約 2分

 

函館2歳Sから。
逃げなくても勝てる馬が逃げた時には、想像以上の優位性を生むという好例。
アクティブミノルの良さは、後続を突き放す逃げではなく、決して自分に近づけさせない末脚の確実性にある。
快速型中距離馬の代表格であるミホノブルボンやサイレンススズカにも通ずる、総合力の2週連続逃げ切り勝ち。
だから、この中に未来の名スプリンターがいたところで、それを封じ込む強みが活かせないのであれば、力及ばずは当然のことなのだ。残念ながら、アクティブミノルを距離延長で負かせそうな馬はこの中にはいなかった。
この距離で再戦する時に、他の15頭はどれ程成長しているだろうか。

その他の期待馬は、芝の新馬勝ちの組に限定する。
1400M以下
6/14 東京1400 ホワイトエレガンス<牝>
6/22 函館1200 アールブリュット<牝>
7/6  中京1400 コートシャルマン<牝>
7/20 福島1200<稍>コウソクコーナー

牝馬の3頭は、共通して早熟タイプの印象は受けなかったから、クラシック路線に乗れるかがカギ。
コウソクコーナーは長期の活躍に期待。

1600M以上は、絞り込んで2頭。
7/6  福島1800 フォワードカフェ
7/20 函館1800 スワーヴジョージ

他にもいい馬はいたのだが、特にアヴニールマルシェ(キョウエイマーチの孫)やティルナノーグ(Nヒルズ所有)といったディープ産駒は、前者は成長力がないと辛いし、後者は高速馬場での反応に不安があったため評価保留。

阪神組が案外。中京組が普通で、福島と函館はなかなかだった。
牡馬は強い世代と見たが、その見立てが修正されないクラシックはきっと面白い。

 

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