貴重な予想データ「レース回顧」

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

新馬回顧 3/22・23

読了までの目安時間:約 2分

 

今週の芝の未出走組は見せ場止まり。
いずれも穴人気にはなるものの、経験馬相手では少し厳しかったか。
日曜東西の芝未勝利で5着したメイショウルンバ、アウストルの2頭は、今後上のクラスでも好勝負できそうだ。

新馬は金曜日の中山と日曜日の阪神で、ダート1800戦が開催された。

重馬場の中山で快勝したマサノグリンベレーは、スタートこそうまく切れなかったが、乗れてる田辺騎手の巧みなエスコートもあって、1角では外に出せたから、自分のタイミングで仕掛けて最後は流すくらいの余裕を見せてのゴール。力が一枚違った。
父ゴールドヘイローは、やっぱり中距離のダート戦が合うという印象。母父アジュディケーティングのダメ押し。地味な血統だが、長いこと活躍してくれそうな素材だ。

日曜の阪神は、良回復寸前の稍重でレースが行われた。
結果は大波乱。ブービー人気のメイショウウタゲが異次元の競馬でゴール前強襲し、差し切ってのデビューウイン。かつては数多く輸入された今では貴重な豪産繁殖牝馬の子孫だが、以下⑪-⑦人気の順で決まった3連単243万馬券のレースの勝ち馬に相応しい?バックボーンといったところ。
プリサイドエンド産駒。ずっと穴馬でいてもらいたいものだ。

今年、牡牝第一冠のトライアル競走優勝の6頭のうち、実に4頭までもが未勝利勝ちの馬だった。
ハープスターとベルカントが浮いて見えるほど。
2歳時では、一番最後のラジオNIKKEI杯の勝ち馬・ワンアンドオンリーだけが未勝利組だったのとは対照的。
明けてミッキーアイルやトゥザワールドが頭角を現してきた3歳戦線は、厳しい競馬が続きそうな予感もする。

 

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新馬回顧 3/15・16

読了までの目安時間:約 2分

 

今週はダート1800Mの新馬が2鞍のみで、いよいよ最終盤を迎えたメイクデビューのシーズン。
東西ともに、週中の大雨の影響が少し解消した稍重馬場で、パワー優先の競馬が展開された。
芝の未勝利戦は、土日合わせて3場で9鞍。未出走組では、日曜阪神の1800でディープ牝駒のイサベルが直線で突き抜け快勝。フサイチコンコルドの一族で、間に合えばの逸材か。

阪神では、あの世界的名血馬にしてポストショウグンの呼び声高い?ウオッカの初仔・ボラーレが初陣を迎え、2番人気でレースに出走。
580kg。パドックを歩く姿は幾らかまだ余裕残しで、むしろ今後体は増えていくタイプには見えなかった。
身体能力の高さは認めるが、あまり負担をかけずにダートからといった印象が強く、レースでは7着と期待には応えられず。

血統で言えば、人気に応え楽勝したネオジェネシスの方が個性的。
父は言わずもがネオユニヴァースなのだが、母父が今や国産血統は絶滅したボワルセルの末裔にあたるデモンズビゴーンで、母母父がアレッジドの直仔・サーハリールイスと、いけ好かない人にはとことん嫌われそうな配合を施されおり、非常に興味をそそられる。
父もあまりメジャーではない配合で二冠を制し、また母母父シャンタンでよくわからないことをしそうな気配を漂わせていたが、サンデーの個性の前では底力補給の頼れる先祖として機能。

セントサイモン系再興の狼煙なのか。
白老産まれの変わり種は、我が道を進むことだろう。

中山では、プリサイスエンド産駒のスプリングサヴァンが早め先頭から押し切った。
438kg。東西で何から何まで異なる結果となった。

 

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春の匂い

読了までの目安時間:約 2分

 

不思議な天候の下、季節を先取りというか春の椿事が早くも波紋を呼んでいる。

関東の仕事人が、国内最高クラスの重賞競走でやりたい放題。
コパノリッキーにびっくり。デスぺラードが逃げるなんて。
最強牝馬やダート王らが屈した正攻法という罠は、波乱を起こした。
この流れには、おまけもついている。
フェイムゲーム、トウケイヘイロー、そしてリアルインパクト。(笑)
初春の3大出遅れに遭遇したファンたちは、何の因果かと余計な勘繰りを始めるのであった。神の悪戯に違いない。

春が来るとまた中山が始まる。するとやっぱりというか、2回中山の鬼・横山典弘が開眼した。
1回東京開催終了までにその年重賞を勝っていていたのは、09年以降で4回。その際、この開催で必ず重賞を勝っていて、去年と続けて今年も複数タイトルを獲得している。

まあこれだけの騎手だから、特段不思議な傾向でもないのだが、近10年でAJCC4勝という偉業の裏で、その内3年は前記の傾向に倣い、この季節に重賞を勝っている。
当人は、今いい感じくらいにしか思っていないだろうが、弥生賞を勝ち損ねたことに見ている側の方が、妙に感傷的になってしまう有様。痛快だ。

ドラマチックステージ・中山1800のメッカ。
マイネヌーヴェル、マティリアルに代表される人気馬の勝利にさえ謎の残る、異質の追憶。
根拠を示すのも困難。何せ、レースは生き物である。今年も波乱が起きそうな予感。

「デスぺラード」後の関西の競馬が平穏だから、今年の関東圏の競馬がより異様に映ってしまう。
もうあれから3年。明日への希望を各々心の中で思い巡らせていると、また春がやってきた。

 

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新馬回顧 3/8・9

読了までの目安時間:約 2分

 

今週は3鞍全てがダート戦。目先の一勝に拘るグループとそうではない者との思惑のズレによって、時に思わぬ展開を作ってしまうことがある。穴狙いに妙味あり。

土曜日は、人気馬の命運がくっきりと分かれた。馬場は両場とも稍重。
阪神1200戦で断然人気に応えたのは、アメリカ産馬のエイシンゴージャス。最近では珍しく、外国産馬4頭も出走していたが、それらも含め他の15頭とはスケール感が違った。
母父はストームキャット系。また、シアトルスルーの3×3というクロスを持っている母が、ダンチヒとミスプロ系を配されたエクスチェンジレートを種付けされたなら、当然の如くダート向きの大型馬が誕生する。
天性のスピード型。アメリカの誇りが凝縮されている。

一方の中山1800では、人気のダークファンタジーが不発。母親が活躍馬ということもあって人気を集めたロブロイ産駒だが、左回りをのびのび走らせた方がよかったか。芝も試してほしい。
代わって単穴をあけたチャオは、日本向きにシフトしたアメリカ血統といった印象のクロフネ産駒。やたらと時計を要した展開も合ったのだろう。ハマると怖い、穴男に育ちそう。

日曜日の中山1200戦は、良回復ながら好時計での逃げ切り勝ちを決めたワキノコクリュウの強さが際立った。ケイムホームの仔だから芝でも悪くはないだろうが、前日の阪神で勝ったエイシンゴージャスと同様、ミスプロ・ストームキャットに加え、こちらはボールドルーラー直仔のセクレタリアトのクロスが入っているから、よりゴツさが強調された印象。
メンバー中最重量の528kg。間違っても、菊花賞には出てこないだろう。

 

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新馬回顧 3/1・2

読了までの目安時間:約 2分

 

最近は、早デビューの組が年々増加している一方で、超晩成タイプをじっくり使いこむために、この辺の時期から有力馬を下ろしてくる陣営も案外多い。
近10年で見てみると、新馬戦がなくなった後に未勝利戦から使われた馬でGⅠを制したのは、オレハマッテルゼ、ジャガーメイル、デルタブルース・オウケンブルースリ、ハットトリックと5頭もいる。
フラワーパークやタイキシャトルもその仲間。
競走馬というのは、総じて晩成型である。

3月に入ると、新馬戦の数も一気に減って、土日とも各場1日一鞍ずつ。
土曜中山のダート1200で好位抜け出しを決めたのは、8番人気のアドマイヤコジーン産駒ウエスタンユーノー。以下2桁人気馬が続き、大波乱の決着。人気勢に、先行する意思が足りなかった。
阪神のダートは稍重。先週の悔しさをバネにしたのか、デムーロ弟がダート1800戦を連勝。新馬を勝ったウルティマミューズはカメハメハ産駒の牝馬で、母方は完全なアメリカン配合のダート型だが、この日の体重は444kg。いい意味で進路選択に迷うかも。

日曜日は、2000(稍)という条件。
阪神では、ガリレオ産駒には珍しい逃げ切り勝ち。断然人気に応えた。近親にカーリアン、スキャンなどがいる良血のサトノフラクタルは、前日の準オープンを制したハンデと同じサドラーズウェルズの血筋だが、こちらの方が自在性があるかも。この馬場で2分3秒台は上々。
中山の方は、5番人気のダンスインザダーク牝駒コウヨウマリアが、巧みなレース運びで快勝。
兄弟はコツコツと賞金を稼いでいくタイプなので、中山戦では、特にいい付き合いをさせてもらいたい。

 

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