ゲート突進の怪、スピード競馬の統一感

血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

夏競馬の違和感

読了までの目安時間:約 2分

 

夏競馬も半分ほどを消化。
今年も不思議なことが色々起こっている。

・ゲート突進の怪
この夏だけでも中央競馬で4回ほどあっただろうか。
ゲート入り直後、スタート直前問わず、何だか興奮状態の馬が、この夏は自ら前扉を開けて飛び出してしまう現象が連発。
外枠発走でレースに臨むこともしばしば。

大怪我した人馬はまだいないが、ちょっと科学的に証明したくもなってきた。

真相は馬に尋ねてみないと分からないし、インタビューしたからと言ってそれに応えてくれるわけじゃない。
もしや、この異常な暑さが原因か?
炎天下のパドックをぐるぐる回って、20分ばかり人目にさらされてから1分から2分の真剣勝負に挑む。
狭小スペースに押し込まれ、我を失っても不思議じゃないが…。

この謎を解ける人、募集中。

・ハンデ重賞
シーズンオフなので、ファンの楽しみは汗水たらして万券をせしめようと妄想を重ねること。
でも、人気に関係なく今年はマーメイドSから重ハンデ馬ばかり走っている。
現実逃避も容易ではない。

・スピード競馬の統一感
福島・函館のメイン重賞で58秒台の決着。ある種の不可侵領域であるタフな競馬というのは、世界規模で変質しているのだろう。
ロンシャンの1400で日本のレコードより速い時計が出るような時代。
渋いという印象さえも変わって行くのは何とも惜しい。
かつてのツインターボや野芝時代のサッカーボーイの歴史的快走も、今は競走馬の相対的なレベルアップにより、ちょっと頑張れば時計も出る。
「ローカルって一体…」

水を多く撒いても、すぐ蒸発する季節。
もしや高速化偏重の解決策は、ローカル戦に隠されているのか。

 

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社台血統への不満

読了までの目安時間:約 2分

 

あくまでも、個人的な不満である。
高度な血統図の設計をする責務を果たさなければ、主要生産国のトップブリーダーの名に傷がつく。
「狙いはもっと広く」

何せ、日本のチャンピオン血統なくして、日本馬が欧米の名馬に伍して戦うことはできないのである。
大切な武器なのだ。
自己満足の理想論だが続ける。

サンデーサイレンス系種牡馬の扱いは、常に気を使わねばならない。
仕方なく一つのものに頼りがちな中小生産者とは一線を画した毅然とした態度で、大衆迎合など糞食らえという姿勢を貫き通してもらいたい。

個人的には、マイナーサンデー系は日本に置いておくべきではないと思う。

理由としては、日本にはまだ互換性のある対等な競馬先進国との血統交流がない点。まだまだ輸入偏重である。
牝系のレベルアップは明白で、欧州の特にドイツの世界的名牝系の出身である繁殖牝馬の導入により、真の良血馬の生産に成功している。
でも、ただ買い付けるだけで、流動性を持った輸出入を行わなければ血の行き詰まり現象が起きるのは当然のこと。

種牡馬を輸出し、その国での産駒の成績なり仔馬の出来などから、相性の良さそうな他系統を抜粋し、売却益で購入する。

生命倫理の観点からして、兄弟馬の血統を過剰提供することには配慮が必要である。
それはやっているといっても、今ヴィクトワールピサやディープスカイを売りに出す勇気はないはず。
いらないのではなく、必要なものを厳選すべきなのだ。

社台はもっとこの点を重要視すべきなのである。

負けた馬にも可能性がある。
気付くべき時がきた。
「マックイーンの存在意義」
次は、これを自分で作ればいいのだ。

 

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夏重賞の掟

読了までの目安時間:約 2分

 

特徴的なのは、ローカル戦だけあってチャンピオンサイヤーがさして目立っていないということ。
「SS系過信禁物」
「ノーザンダンサー系活躍」
この二つは、近3年の顕著な傾向である。

直線の1000Mや、純度100%の洋芝競馬など特殊条件の重賞が開催され、GⅠコースで求められる能力とは明らかに異なる。

アイビスSDの牝馬優勢の流れは有名だが、サンデー系未勝利という点も見逃せない。
ヘイルトゥリーズン系唯一の勝ち馬にして、最初で最後の連対馬がテイエムチュラサン。
日本を制した血が、このレースの優勝ラインでは通用しない。

ちなみに、ノーザンダンサー系は過去12回のうち4勝と最多で、続いてナスルーラ系が3勝。ダート経験もプラスとなる条件だけに、この結果もうなずける。

ラジオNIKKEI賞は、11、12年と夏の重賞路線では不振のディープ産駒が人気にきっちり応える形で連覇しているが、その他では、関屋記念レコード勝ちのドナウブルーとレパードSを勝ったボレアスの2頭のみ。こちらはサンプルが少ないので多言は避けるが…。

どこかで見たような傾向は、札幌記念にも該当する。
ハンデ戦でなくなった97年以降、SS系が4勝も牝馬が3度制しており、人気牡馬は壊滅状態。
時計が主要四場並に速くなっているから絶対ではないが、決して無視できないデータである。

SS系人気馬は、今年のサマー2000シリーズで2戦1勝。七夕賞は好時計決着で父チーフベアハートが勝利も、母父サンデー。
傾向変化の兆しも。

どんなにローカル向きの性質を持っていたとしても、各場の主には敵わない。
この掟は、いつ何時も揺らがない。

 

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社台色の闇

読了までの目安時間:約 2分

 

宝塚ビフォア-、アフター。
男は、静かに大敗の競馬を振り返った。
それが本来の岩田康誠なのに、気負い過ぎていた彼は、安田記念後の咆哮を本来の自分の姿だと信じ込みたかったのだろうか。
「俺は、結果を残すからね」
プレッシャーとの戦い。
レース後のインタビューでは、馬を思いやる気持ちに溢れていたのだが。

彼を守ろうとする義務感は、オーナーサイドからは感じ取れない。
小口の馬主を沢山抱え、客商売が最優先であることは大きな組織になれば当然とも思えるが、どういう理由であれ、こんなプレッシャーのかけ方では心が持たない。
配慮不足だ。

欧州タイプは急激な仕掛け、地方競馬出身だと横の動きの強引さが目立つ。
アメリカタイプは直線が長いと早仕掛けになり、中央の騎手は怖気づいたような消極的な仕掛けで勝ちを逃す。

日本の競馬は緩急の差が激しく、距離が延びると特にそのペース判断の難しさに拍車がかかる。
主要タイトル総なめのヤスとて、勝ち気が無用な斜行をもたらす騎乗がまま見られる。
体が反応してしまうのだろうが、この点の実力不足はいい印象を与えない。

ミスを責める必要はないが、理由の見つからない粗雑な騎乗は許されない。
彼自身、己の至らなさに対し忸怩たる思いだろうし、日々避けられぬプレッシャーと向き合っているはずだ。

自信があれば虚勢など必要ない。
彼一人を責めるのは間違っている。

必要なのは、時間を与えること。
いずれ全てを理解し、クリアしていくだろう。

そんな充実の40代を迎えようとする騎手に過度の期待をかけ、もし潰してしまったならば。

人格否定の囁きが、騎乗馬の質に影響してからでは手遅れだ。

 

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出遅れ降着論議

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜中京の最終レースで、実に分かりやすい形で降着相当の事象が発生。
当然審議のランプが点灯し、久々に決勝審判の審議放送をしたせいか、マイクを握った人はカミカミ。
福島の最終までいつもより時間があったので、トイレに行ってこれはどうなるのだろうと色々考えていく中で、ひとつの結論が出た。
「先着出来ないなら、降着はないだろう」
と。
案の定、今年から採用された基準に照らし合わせて、騎手のみ制裁を受けることに。
重賞レースでさえも物議を醸した裁定があったわけで、いちいち驚くことではないのだが、やっぱりな…、と毎回思わされるのは少しさみしい。
馬と騎手の責任を分ける考えには誰よりも賛同するのだが、降着をさせないという前提条件が、確定後の不可思議な説明に繋がっている事は確かで、これでは公正に競馬をしようという勝負する側の意識が希薄になってしまう。
まさに支離滅裂。

結局、見る人が能力不足なら何も変えられないことが素人目にも分かってしまったのである。
主催者に競馬に対する興味の有無から尋ねればならないこと自体、己の標榜する公正な競馬とはかけ離れた現実を象徴している。
この事象、個別の名前を出すことは避けるが、結果勝った騎手の冷静さを失った騎乗に対しては、猛省を促したい。
楽に勝てそうな競馬だったことは、図らずも斜行した後にもうひと踏ん張りしたことが、決勝審判にひどく気に入られた結果からも明白である。

あのタイミングで左鞭を入れたらどうなるかくらいは、重賞を勝っているような騎手なのだから分かっているはず。
この日はとてもいい結果を出していたので、残念でならない。

 

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