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血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

須貝厩舎の闘い

読了までの目安時間:約 2分

 

師が騎手時代にアンブラスモアで小倉記念を逃げ切ったのは15年前。その後、勢いに乗って天皇賞も6着と健闘した。夏が始まり、今年も熱い秋になりそうな風を感じる。

個性派5歳ツートップの凱旋門賞挑戦を否定的に捉えている人は少ない。
圧倒的な爆発力を十分に堪能させてもらいながら、我々は新しい刺激を求めるべく、世界の最も高い壁を突き破れそうな素材を自然とプッシュしているのだ。
エルコンドルパサーに学んだ、慣れることと知ることの重要性。ジャスタウェイの父・ハーツクライは、絶好機をモノにして海外遠征を成功させた。
順序良く、それが苦手な分野かどうかを分別する結果を得て、敢えて夢を追いかけた陣営の判断は、安田記念参戦への疑念は残るものの、決して無謀な企みとは言えない。ドバイでの走りは傑出していた。

距離への適性と馬場へのフィット感では、歴代の好走馬に優るとも劣らぬものがあるゴールドシップ。
馬柱に記載される血統情報は、母名の欄以外はオルフェーヴルと同じ。着順がその上を行けば言うことなしだが。
絶好期は昨年だった気もするが、馬にも選択権がある。人は責めずに、自己主張をする馬だ。

レッドリヴェールも秋は課題克服の季節。
連続出走解禁するのは、この秋だと決めていたはずだ。
ストレスのかけ方とその除去の仕方。今までが少し不自然だっただけで、結果はそれなりに出した。
ハープスターは、不満は残ってもロンシャンへ行く。これは自然な流れだ。

休めずも勝手に走らなくなる狡猾さが共通項。無理強いを避けることで学んだ効果は、3頭の春の走りにきっちり反映された。
楽しみが先行する秋になる。

 

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夏の秘策

読了までの目安時間:約 2分

 

エアグルーヴが天に召され、もう5つの季節が過ぎ去った。
元祖・年度代表牝馬。いつの間にやら、男に不利な出世構造という不興を買う時代になっていた。
17年前、実力勝負の世界から発信されたメッセージ。

オークス-秋華賞直行のパイオニアでもある女帝の刻んだ蹄跡は、名人たちの技量に恵まれた競走生活でもある。
先を見据えた使い方は、当時あまり好まれなかった手法。恐らく、疲労回復も脚元への負担もギリギリのところだったのだろう。だから、秋華賞では骨折した。最善策をとったが、好結果には繋がらず。

主戦・武豊騎手は、その年に念願のダービー初制覇に打ってつけのパートナーを見つけ、その前の週に前祝いとしてオークス連覇で景気づけ。
でも、桜花賞と皐月賞はお互いパスしてしまい、三冠の夢を断たれた後の目一杯の大勝負。どちらかが一冠目に出ていれば、未来は別物だったのかもしれない。アレがない馬でも、ダービーには出られるわけで…。

ファインモーションとアドマイヤグルーヴの時には、明確な使い分けがあった。別の厩舎とはいえ、愛娘の仔が連覇を懸けて戦おうとしているのだ。
エリザベス女王杯とは因縁浅からぬ師の恩情と、騎手に対する敬意。
伊藤雄二という人間は、真っ直ぐに生きる信念の男である。

骨折明け2戦目に札幌記念を選択。
夏競馬に誕生した初のGⅡ戦で、再起を賭けた勝負を制した。
結局2連覇を決めて、秋への飛躍に繋げた。今よりは牡牝の力差が大きかった時代の話。
グルーヴ以上に才能のある牝馬がゴロゴロいる時代にあっても、馬を扱う人間の目に狂いがあれば、それは失敗の最大要因になってしまう。
感謝、感謝。

 

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