七夕賞 -予想-
福島記念で快走した2頭が、酷斤にも近い58を背負う。
今やGⅠ馬が別定重賞で背負うくらいの重量なので、多少の割引は必要だろうが、買い材料がないわけでもない。
ここまで中距離重賞でことごとく馬券になっている中山記念組であることに加え、ラジオNIKKEI賞の時計から勘案すると、このコースにおける持ち時計1位、2位の馬なのだから、軽視する理由はない。この点に関しては、少なからずお天道様とにらめっこしないといけないわけだが。
21世紀の馬場造園課の管理技術向上は目覚ましく、コースごとに理想の馬場造りをするノウハウを手にしようとしている。善後策が裏目に出たとしても、先週と馬場が一変することはないだろう。
さて、その雨なり風なりの影響に関して、勝手な考察をしてみた。
土曜日の開催に少なからず影響が出るような台風の進路ではあったが、現状もう一雨ない限りは、さして先週末とは差のない高速馬場でレースが行われることになりそう。季節柄いつ何時大雨が降ってもおかしくないが、予報では開催両日は台風一過の青空が広がり、真夏日になるとのこと。
だから、土曜日の朝の回復状況によって、日曜日の馬場状態が変わってくるということはない。
土曜日の午後に中距離戦が3鞍組まれていて、日曜日にも4鞍の中距離以上の番組があって、その後に七夕賞が行われるという流れから、荒れ馬場へと変質する可能性を推測しても、あまり意味をなさなくなったのだ。
雨に対する読みが先週は外れたから、全く説得力のない根拠ではあるが、ローカル戦では馬場状態に臨機応変に対応するのが鉄則。
今回予想される馬場コンディションと似た、高速決着の重賞を勝った馬がこの中にいる。
稍重の小倉記念でレコード勝ちしたメイショウナルトである。
先行策からの早め抜け出しが勝ちパターン。
これで今回もライバルとなるマイネルラクリマとの競り合いを回避し、完勝した。
その時に比べ3kg増も、騸馬にとっては、これそのものが大きく影響するとは思えない。リズムを崩しかけているのは事実だが、この馬には1角までの距離が取れる、こういうローカル2000が最も合うだろうと思われる。自分で思うように位置を取れるからだ。
地元での競馬でここまで磨き上げた勝負勘を田辺騎手には、如何なく発揮してもらいたい。テン乗りの方がその良さは活きるだろう。
先週の2重賞がそうだったが、ハンデ戦では少しでも軽い馬の方を選ぶべきだ。新装開店の札幌から世界に羽ばたこうとする少女もいるわけで。
しかし、今週はその斤量に恵まれて狙える馬が見当たらない。
55でディープらしくないタイプのニューダイナスティに、第二のダノンバラードの可能性を信じて対抗に。あとは、パラパラと流して高配当ならニンマリだ。
プロキオンS
ここは素直にベストウォーリアから。それでも、1番人気になるとは限らないが。
ここまで見事に勝ちと負けのリズムを繰り返している馬だが、1400Mの高速決着が一番得意そうで、実は当該距離3戦1勝という案外な戦績の持ち主でもある。
まあ、2敗したのは若い時期だったから、特に気にする必要もないだろう。
その点からも、ベストウォーリアという馬が血統の印象から受ける、案外の早熟性というような、昔よく見たボールドルーラー系の成長力の乏しさからは、縁遠い存在だと言える。
TVで見た、雨の大井でのカゼノコ・ハナ差差し切り勝ちに、妙な勘繰りをしてしまいそうになった反省の意味も込めて、昨年の2歳王者もこのような成長曲線を描いてもらいたいと願っている。
本命の最大根拠は、勝った内容より、負けた東京マイルの2戦にある。
フェブラリーSはスローより揉まれたこと、前走は時計が出る馬場で競り合いに持ち込まれて、それぞれ期待を裏切っている。
こう見てしまうと結構危ないタイプにも思えるが、向こう流しと最後の直線の長さが大きく変わらない上、
アジアエクスプレスのように馬込みから競馬するのが、今回初めてでもないのだ。
だから、大丈夫だと思うし、例のリズムはまだ続くと見る。渋馬場なら頭固定。