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血統を語る、競馬予想ブログ「ぶらっと競馬場まで」

新馬回顧<2014-15> 1

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜日
阪神の1600Mから今期の新馬戦がスタート。
こっちだって芝は湿っているんだぞ!という叫びが聞こえてきそうなチチカステナンゴ産駒のワンツーで、ダイワオンディーヌの仔・ケツァルテナンゴが初陣を飾った。
上がり3Fのキレはともかく、好位からの競馬で渋とい脚を伸ばすというらしい競馬。
思えば、母はダートで4勝した馬。このいかにもという競馬から勝負強い印象を受ける。
人気のスマートアローは、ディープ産駒ながらティンバーが肌という配合。だからこそ、出遅れは痛かった。
前に行ければ…、だったはずだ。

東京は極悪馬場の1400戦。こちらもいかにもの展開。
ダイワメジャー×タマモクロスという配合のマコトダッソーが先手を奪い、そのまま押し切る内容で快勝。2番人気だったが、この馬場なら人気以上に走ることは十分に読めた。
東西とも、上がりの速い競馬に向くタイプではないだろうが、いやらしい存在になりそうだ。

日曜日
土曜とは条件入れ替わって、それぞれ芝の阪神では1400戦、東京ではマイルの新馬戦が行われた。
阪神戦は、行き切ってこそのショウナンカンプの仔・ノーブルルージュが逃げ切り勝ちを収めた。
この日も1番人気のマイネルシアトルが出負け。開幕週ということもあるが、うまく流れに乗れないとちょっと辛い。

相変わらずの不良馬場だった東京は大波乱の決着。
きっと、この週にダートがないから使ってきたのだろう、ストーミングホーム産駒のシゲルケンカヤマがゴール前抜け出した。牝系は完全に砂専門といった趣で、この距離も微妙。馬場だろう。1番人気馬はそのせいもあって16着。

 

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安田記念 -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

普通は交わせないはずなのに、それでも交わしてしまったことの意味。
圧倒的なハナ差勝ちだ。

立場があるからこそ、下手なことはできない。
15年前の有馬記念では、まさかの出来事もあったくらいだ。
GⅠを勝つと、結構派手なガッツポーズをする人だから、確実に勝っていることがわかってから歓声に応えたかった、というわけではない。
みんなでこの勝利の素晴らしさを共感することが、凱旋レースを制した時に一番大切なのだ。

それにしても、破壊的な強さである。
何があっても人気になる馬が体現した、何があっても前を捕える闘争心。全ての面で、2着コンビを上回っていた。
騎手の腕という点で、変な乗り方をすることがなければこの結果は推察できたのだが、想像以上にタフなコンディションで、誰でも音を上げてしまうような厳しい展開だったにもかかわらず、奇跡の復活を果たしたヒーローを、寸前のところで悲劇の証人にさせてしまうドラマチックさ。
「最後は頂いていくよ」
競り落とす時の憎たらしいまでの強さ。きっと世界中で今は、ジャスタウェイにしかできない芸当であろう。怖いくらいに強い。

彼のそんな心のうちが見られたから、善臣騎手もさぞかし、ホッとしたことだろう。
あれほどの馬でもハナ差でしか勝てない。そういう向きもあるかもしれないが、
「テイエムオペラオーがそうだったじゃないか」
悲劇のロージングランの翌年に見た、衝撃の直線・冒険活劇。勝っている馬にしかできない芸当に歴史の教訓を見た。
「強いものは強い」

表現はよろしくないが、ジャスタウェイ凱旋ランのダシに使われてしまったグランプリボスの底知れぬ活力には、改めて敬服させられた。
どこまでいっても追いつかれないはずの競馬…。
東京マイルの法則は、マイルが得意な馬は、条件さえ整えば必ず復活する。ブラックホークもアドマイヤコジーンも、スーパーホーネットだってそう。
ただ、他にももっと重馬場適性のある馬はいたはず。
GⅠは適性だけでは勝てない。だから、価値があるのだ。

そうなってくると、勝っている勝っていないの差が今週も出たということか。
未来に繋がる大いなる敗戦にしてもらいたい。
強い馬に今度乗ったら、誰にも渡さないという気概を、結果を残して見せてもらいたい。
皇成の春は近い。

 

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